RIZIN40試合結果詳報!歴史的対抗戦全敗の真相と全カード徹底総括
2022年の大晦日にさいたまスーパーアリーナで開催され、日本の格闘技界に巨大な地殻変動をもたらした『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』。全米メジャー団体「Bellator(ベラトール)」との全面対抗戦をはじめ、女子スーパーアトム級トーナメント決勝やサプライズ満載のエキシビションなど、全15カードが観客の感情を揺さぶり続けました。当時現場を覆った熱気と静けさは、単なる「お祭り興行」の枠組みを完全に超越したものでした。
あの日から月日が流れた現在も、この大会は「世界標準と日本格闘技の現在地」を測る最大の指標として語り継がれています。本稿では、全試合の勝敗やKO・一本の決まり手を克明に記録するとともに、日本中を震撼させた対抗戦0勝5敗の深層、リングサイドで目撃された選手たちの生々しい表情、そして勝敗を分けた構造的要因を多角的な視点から解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:Bellatorとの5対5全面対抗戦は無念の0勝5敗。王者クレベルやサトシが世界最高峰の牙城に迫るも、判定で涙を呑む歴史的結末となった。
- 要点2:全15試合中KO・一本決着が7試合と極めてスリリングな展開。平本蓮のサプライズ参戦(対梅野源治)や伊澤星花のトーナメント制覇などドラマが凝縮。
- 要点3:全敗の背景には単なる実力差だけでなく、北米仕込みのケージレスリング技術、徹底したポイントメイク戦術、フィジカル管理の思想差が存在した。
【全試合順と勝敗速報】RIZIN.40全15カードの決まり手詳細一覧
さいたまスーパーアリーナに集った2万3000人超の大観衆が見守るなか、オープニングからメインイベントまで息つく暇もない激闘が繰り広げられました。第一部を彩ったRIZINレギュラー陣の生き残りをかけたサバイバルマッチから、第二部のベラトール対抗戦に至るまで、全15カードの勝敗と決まり手を振り返ります。
| 試合順・対戦カード | 結果・決まり手 | ラウンド・タイム | 試合のハイライト・編集部解説 |
|---|---|---|---|
| 第15試合:ホベルト・サトシ・ソウザ vs A.J.マッキー | A.J.マッキー判定勝ち(3-0) | 5分3R | 大将戦。サトシが再三バックを奪い極めかけるも、マッキーが驚異的な対応力と打撃で制圧。 |
| 第14試合:クレベル・コイケ vs パトリシオ・ピットブル | パトリシオ判定勝ち(3-0) | 5分3R | フェザー級王者対決。パトリシオの鉄壁のテイクダウンディフェンスと的確な打撃が光る。 |
| 第13試合:キム・スーチョル vs フアン・アーチュレッタ | アーチュレッタ判定勝ち(2-1) | 5分3R | スプリットにもつれ込む大激闘。アーチュレッタの無尽蔵のスタミナとスクランブル能力が際立つ。 |
| 第12試合:扇久保博正 vs 堀口恭司 | 堀口恭司判定勝ち(3-0) | 5分3R | 宿命のトリロジー。ベラトール軍として凱旋した堀口が強烈なカーフキックで扇久保を完封。 |
| 第11試合:武田光司 vs ガジ・ラバダノフ | ラバダノフ判定勝ち(3-0) | 5分3R | 先鋒戦。ハビブ一門のラバダノフが1Rにダウンを奪取。武田も驚異の粘りを見せるが届かず。 |
| 第10試合:伊澤星花 vs パク・シウ | 伊澤星花判定勝ち(2-1) | 5分3R | 女子Sアトム級WGP決勝。打撃のパクと組みの伊澤。紙一重のスプリット判定で伊澤が戴冠。 |
| 第9試合:平本蓮 vs 梅野源治 | エキシビションのため勝敗なし | 3分2R | ボクシングルール。終了直前に平本が強烈な左フックで梅野からダウンを奪い会場騒然。 |
| 第8試合:元谷友貴 vs ホジェリオ・ボントリン | 元谷友貴 KO勝ち(膝蹴り) | 2R 2分56秒 | 元UFCランカーのボントリンに対し、元谷が完璧なタイミングの飛び膝蹴りで豪快KO。 |
| 第7試合:ジョニー・ケース vs 大尊伸光 | ジョニー・ケース TKO勝ち | 1R 0分36秒 | 右ストレートからの怒涛のラッシュ。わずか36秒でケースが圧巻の復活劇を果たす。 |
| 第6試合:井上直樹 vs 瀧澤謙太 | 井上直樹 一本勝ち(アームバー) | 2R 3分53秒 | 卓越したグラウンドコントロールから鮮やかな腕ひしぎ十字固め。圧巻のスキルを誇示。 |
| 第5試合:スダリオ剛 vs ジュニア・タファ | ジュニア・タファ TKO勝ち | 1R 1分38秒 | ヘビー級の肉弾戦。タファの破壊的な右フックが火を噴き、スダリオをキャンバスに沈める。 |
| 第4試合:所英男 vs ジョン・ドッドソン | ジョン・ドッドソン KO勝ち | 1R 1分43秒 | 元UFCタイトルコンテンダーの圧倒的スピード。左ストレートからのパウンド連打で完勝。 |
| 第3試合:宇佐美正パトリック vs “ブラックパンサー”ベイノア | 宇佐美正パトリック KO勝ち | 1R 0分45秒 | ボクシング仕込みの左フック一撃でベイノアが失神。戦慄の秒殺劇で世代交代を印象づけた。 |
| 第2試合:鈴木千裕 vs 中原由貴 | 鈴木千裕 KO勝ち(右ストレート) | 1R 4分44秒 | 劣勢を跳ね返す渾身の右クロス。中原の顎を打ち抜き劇的な大逆転ノックアウト。 |
| 第1試合:YUSHI vs 中澤達也 | YUSHI判定勝ち(3-0) | 3分3R | オープニングを盛り上げる熱戦。手堅くテイクダウンを重ねたYUSHIが判定で制す。 |
ベラトール全面対抗戦で起きた歴史的結末|クレベル・サトシ・堀口恭司らの死闘
大会の目玉であり、ファンの胸を最も熱く焦がしたのが「RIZIN vs. Bellator 5対5全面対抗戦」でした。誰もが予想しなかった「0勝5敗」という冷酷なスコア。しかし、その数字の奥には判定決着まで肉薄した日本人王者たちの壮絶な意地と、文字通りの世界トップクラスが誇る重厚な技術体系が凝縮されていました。
先陣を切った第11試合の武田光司は、ハビブ・ヌルマゴメドフ率いるダゲスタン軍団の刺客、ガジ・ラバダノフと激突。1Rに強烈な打撃を被弾しダウンを奪われながらも、驚異的なタフネスで前進を続けました。ラバダノフの強固なレスリングを相手に泥臭く組み付き、会場に地鳴りのような拍手を巻き起こした姿は、まさにRIZINファイターの反骨精神を体現するものでした。
続く第12試合、過去2度の対戦でいずれも敗れている扇久保博正が、宿敵・堀口恭司を迎え撃った副将戦。堀口はBellatorフライ級トップコンテンダーとしての威信を背負い、敵地側の青コーナーから入場しました。試合開始直後から、堀口の研ぎ澄まされたステップと破壊的なカーフキックが扇久保の前足を容赦なく破壊。扇久保の決死のタックルを悉くシャットアウトし、3-0のフルマーク判定勝利。試合後、堀口が「もっともっと強くなって戻ってきてほしい」と言葉をかけ、扇久保が人目をはばからず涙した光景は、勝負の厳しさを物語る名場面となりました。
後半のメインカード、第14試合のフェザー級頂上決戦では、国内を柔術マジックで席巻してきたクレベル・コイケが、Bellatorの「絶対王者」パトリシオ・“ピットブル”・フレイレと対峙。パトリシオはクレベルの引き込みや引き倒しを徹底的に警戒し、卓越したフットワークとボディへの打撃でポイントを確実に奪い取ります。クレベルの勝負どころであるグラウンドの展開を一切許さない冷徹なゲームメイクの前に、王座戴冠以来負けなしだったクレベルも判定で屈することとなりました。
そして大将戦、ホベルト・サトシ・ソウザ対A.J.マッキー。サトシは1Rから鋭いタックルでテイクダウンに成功し、幾度となくバックマウントを奪ってチョークを狙う執念を見せました。しかし、マッキーの身体能力とディフェンス知性は規格外でした。リングポストを巧みに利用して首を抜き、強烈なサッカーボールキックやパウンドで反撃。判定3-0でマッキーの手が上がった瞬間、対抗戦全敗が確定。リング上でマッキーがサトシの健闘を称え抱き合ったシーンは、両団体の威信がぶつかり合った末の清々しい敬意に満ちていました。
なぜRIZIN勢は全敗したのか?データと戦術分析から見る「世界標準」の壁
熱狂が去ったあと、格闘技界で熱心に議論されたのが「善戦しながらもなぜ白星を1つも奪えなかったのか」という構造的な敗因です。現場の記者席および専門家たちの戦術分析から、単なる精神論ではない3つの本質的なギャップが浮き彫りになりました。
第一の壁は、「ケージ(金網)レスリングの身体操作とリング適応の差」です。北米トップファイターたちは日常的にオクタゴン(円形・八角形のケージ)での押し込みやスクランブルをミリ単位で研究しています。今回の対戦はRIZINのロープで囲まれた四角いリングで行われましたが、パトリシオやマッキーはロープ際でのプレッシャーのかけ方、エスケープの角度を極めて短期間でアジャストしていました。逆にRIZIN勢は、テイクダウンを奪ったあとの「相手を完全に固定しパウンドを落とす」という局面で、相手のしなやかなリバースや立ち上がりを防ぎ切れませんでした。
第二の壁は、「ラウンドごとの明確なポイントメイク思想」です。RIZINルールは試合全体を通じてダメージを最優先に総合評価する「全体評価基準(トータルジャッジ)」をベースとしながらも、僅差の攻防では「明確に有効打を当てた時間」「相手の攻撃を無力化した時間」が冷徹にジャッジされます。Bellator勢は、自らが劣勢になりかけた瞬間でもリスクを冒して大振りをせず、ジャブやカーフキック、コントロール時間で確実にラウンドを抑え込む「勝ち方」を熟知していました。
第三の壁は、「筋膜・骨格レベルでのフィジカルアジリティ」です。特にフェザー級、ライト級における北米王者の体幹の強さとリカバリー能力は突出していました。サトシの極め技が深く入りかけた瞬間、マッキーが見せた首のブリッジや体幹の反発力は、日常的に世界最高峰のスパーリングを重ねる環境でしか培われない強靭さを証明していました。
ファン騒然の裏側|平本蓮のサプライズ参戦とネットの反応・評価
対抗戦の重厚な空気を一変させ、会場とSNSのタイムラインを爆発させたのが第9試合の「スタンディングバウトルール」によるスペシャルエキシビションでした。直前まで「対戦相手X」として伏せられていた平本蓮の相手として入場ゲートに現れたのは、ムエタイの至宝・梅野源治。この衝撃的なマッチアップに、さいたまスーパーアリーナはどよめきに包まれました。
打撃戦のみ、ボクシンググローブ着用という変則マッチでありながら、平本蓮の放つ緊張感は本物でした。的確なジャブで間合いを測り、梅野の懐へプレッシャーをかける平本。そして2ラウンド終了直前、会場の誰もがエキシビション特有の引き分け決着を予想した瞬間、平本の左フックが梅野の側頭部を捉えました。梅野がキャンバスに崩れ落ち、劇的なダウンを奪取。判定こそないものの、平本の実戦的なボクシングスキルの高さを満天下に知らしめました。
この一戦および対抗戦全敗を受け、ネットコミュニティやSNS(旧Twitter、現X)では賛否両論の凄まじい議論が巻き起こりました。当時の主な世論の傾向は以下の通りです。
- 「絶望の全敗」派の意見:「RIZINのトップが束になっても1勝もできないのか」「国内最強神話が音を立てて崩れた」「やはり世界の壁は果てしなく遠い」という、厳格な実力格差を突きつけられた失望と悔しさの声。
- 「希望の惜敗」派の意見:「サトシもクレベルも紙一重まで追い詰めた」「キム・スーチョルのスプリット判定は勝っていてもおかしくなかった」「判定まで持ち込める日本のレベル向上は確実にある」という、善戦を評価する前向きな視点。
- 平本蓮のパフォーマンスへの熱狂:「エンタメと強さを同時に見せつけた」「格闘技界を背負うスターの華がある」「梅野源治のプロとしての受けっぷりも素晴らしい」といった、大会の起爆剤としての高評価。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「リングなら勝てた」説の真相
対抗戦の終了後、ファンの間でまことしやかに囁かれた論説がいくつかありました。その最たるものが「もし金網(ケージ)ではなく完全なRIZINルール、あるいは純粋なリング慣れがあればRIZIN勢が勝っていたのではないか」という言説です。しかし、この仮説は現場のリアルな証拠と照らし合わせると、いくつかの重要な盲点を含んでいます。
第一の誤解は、「Bellatorファイターはリングで戦いにくかったはずだ」という思い込みです。実際には、パトリシオやアーチュレッタといった百戦錬磨のベテランは、過去のキャリアで幾度もリング戦を経験しており、ロープの反動やコーナーへの追い込み方を完全に把握していました。むしろ、サトシやクレベルが得意とする「引き込み」からの寝技展開は、ロープの外に体が出そうになるたびにブレイクがかかるリング特有の構造によって、極めの連鎖を分断されるデメリットすら生んでいました。
第二の誤解は、「判定基準がRIZIN式であればサトシが勝っていた」という主張です。確かにRIZINの全体評価基準では、バックを奪いサブミッションを狙い続けたサトシのアグレッシブネスが高く評価される余地がありました。しかし、採点表の客観的なダメージ評価において、マッキーが放った強烈な踏みつけ、サッカーボールキック、そしてパウンドによる有効打の重みが、ジャッジ全員の一致した見解として優先されました。ルールの解釈差に逃げることなく、ダメージの総量で北米勢が上回っていたという事実は疑いようがありません。
【プロの結論】RIZIN.40を今改めて振り返るべき人・そうでない人の判断基準
RIZIN.40という特異な大会は、単なる勝敗の記録簿ではなく、「日本格闘技が世界とどう対峙すべきか」という設計図を提示した教材でもあります。2026年の現在、動画配信サービスやアーカイブ映像を通じてこの大会を視聴するにあたり、編集部が提示する推奨判断基準は以下の通りです。
| 視聴・再検証がおすすめな人 | 慎重に判断すべき人(向いていない人) |
|---|---|
| ・MMAの高度なポジショニング攻防やケージ/リング適応技術を深く学びたい人 ・堀口恭司の完成されたカーフキック戦術の教科書的試合を見たい人 ・日本トップ選手が世界の超一流と対峙した際のリアルな壁を追体験したい人 | ・日本勢がスカッと快勝する爽快感や劇的勝利だけを求めている人 ・派手な乱打戦や分かりやすい秒殺KOだけを好むライト層 ・推し選手の敗北や苦悶の表情を直視したくないファン |
【rizin 40 試合結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:RIZIN.40で行われた全面対抗戦の最終結果はどうなりましたか?
A1:RIZIN軍対Bellator軍の5対5全面対抗戦は、Bellator軍の5勝0敗(全勝)という結果に終わりました。武田光司、扇久保博正、キム・スーチョル、クレベル・コイケ、ホベルト・サトシ・ソウザの全選手が敗れましたが、すべて判定決着(判定3-0が4試合、判定2-1が1試合)であり、一本やKOによる完全決着は許さない極めてハイレベルな攻防でした。
Q2:平本蓮選手のエキシビションマッチの相手とルールはどうなっていましたか?
A2:事前発表では「X」とされていた対戦相手は、ムエタイ強豪の梅野源治選手でした。スタンディングバウト特別ルール(3分2R、ボクシンググローブ着用、判定なし)で行われ、2R終了間際に平本選手が強烈な左フックでダウンを奪い、会場を大きく沸かせました。公式記録はエキシビションのため「勝敗なし(ドロー扱い)」です。
Q3:RIZIN.40のアーカイブ映像(見逃し配信)は現在どこで視聴できますか?
A3:大会当日の生中継はABEMA PPVやU-NEXT等で有料配信されました。現在は、RIZIN公式の定額制動画配信サービス「RIZIN 100 CLUB」や「RIZIN 100 VIP」にて、全試合のアーカイブが高画質で常時配信されています。また、主要な名勝負やハイライトはRIZIN公式YouTubeチャンネルでも一部公開されています。
まとめ:日本MMA界のパラダイムシフトとなった一夜
RIZIN.40が残した「0勝5敗」というスコアボードは、当時の日本格闘技界にとって極めて重く、残酷な現実でした。しかし、敗北を直視した陣営と選手たちは、その後海外遠征を加速させ、ケージレスリングの専門コーチ招致やストレングス&コンディショニングの抜本的見直しに着手しました。あの夜の悔しさが、その後の日本人ファイターの世界挑戦を支える強力な起爆剤となったことは間違いありません。
絶対王者たちが世界の厚い壁に跳ね返され、若き才能がスポットライトを浴びた2022年の大晦日。勝者への惜しみない賛辞と敗者への深い敬意が交錯したあの空間こそが、総合格闘技という過酷なスポーツの真髄でした。歴史の転換点となった全15試合の記憶は、これからも格闘技ファンの心の中で鮮烈な光を放ち続けます。 (出典: rizin 40 試合結果(Yahoo!ニュース))